「車のA/Cボタンって何?」
「どんな役割があるの?」
「使うタイミングはいつ?」
この記事はそんな疑問をお持ちの方に向けて書いています。
A/Cボタンはカーエアコンのスイッチですが、カーエアコンは、家庭用のエアコンとは機能が少し違うことはご存知でしょうか。
今回はカーエアコンのA/Cボタンについて、意味やその役割、使い方について紹介します。
車のA/CボタンのA/Cの意味
まずは、A/Cの意味について。
家庭用エアコンとカーエアコンの機能は少し異なる
家庭用エアコンには冷房、暖房、除湿の切り替えボタンがありますが、車の場合は電気自動車を除き、冷房、除湿のみで、暖房の切り替えはありません。
車のエアコン内部には冷気を作り出すためのコンプレッサーという部分があります。
A/CボタンはコンプレッサーをON/OFFするためのボタンで、主に「冷房をするとき」に使います。
A/Cボタンの意味
A/Cの正式名称は「A/Cスイッチ」と呼ばれ、「Air Conditioner(エアーコンディショナー)」の略です。
A/Cボタンを押すとコンプレッサーが作動し、冷房・除湿機能が働きます。
A/Cボタンのスイッチを入れると以下のように作動します。
・A/CボタンをONにする:冷たい風が出る
・A/CボタンをOFFにする:送風モードに切り替わる
つまり車のA/Cボタンはコンプレッサーを作動させるためのスイッチであり、「冷房・除湿機能のON/OFFを切り替えるスイッチ」です。
車のエアコンは冷房と除湿のみ。暖房は無い?
カーエアコンは、A/Cボタンでコンプレッサーを作動させ、車内を効率的に冷やしています。
家庭用エアコンは、冷たい空気も暖かい空気も出すことができます。しかし、カーエアコンは、冷たい空気を作るクーラー機能しか搭載されていません。
では暖房の暖かい風は、どうやって作られているのでしょうか。
暖房はエンジンの熱を利用
暖房の暖かい風は、エンジンの熱を利用して作られています。(電気自動車の場合は、暖房は電気を利用します。)
車のエンジンは、普通に作動しているだけで熱が発生します。そのままだどんどん温度が上がるので、冷却水を循環させてエンジンを冷やすことが必要です。
暖房は、エンジンを冷やすためにエンジンの熱を奪って暖まった冷却液の熱を利用しています。温まった冷却液をヒーターコアという部品に通し、そこに風を当てて温風を作り出しています。エンジンの熱を再利用しているイメージです。
冬場にすぐに車を温めるためには、車を走らせてエンジンを温めることが重要です。
また、A/CスイッチをONにしておくことでコンプレッサーが回り続け、燃費が悪くなります。
暖房の場合は、いらなくなった熱を利用しているので、コンプレッサーを動かす必要がありません。ですので、暖房だけを使いたいときには、A/CスイッチはOFFにしておくと燃費向上につながります。
A/Cボタンを活用しながら燃費を良くするには?
夏は冷房が必要ですが、A/Cボタンを使うと燃費が悪くなります。ですので、A/Cボタンの使い方には工夫が必要です。
工夫は下記の3点です。
- 車の乗り出しは窓を全開にする
- 温度設定をLO(最低)にして走行
- 熱が逃げたら内気循環にする
高温になった車内温度を下げる有効な方法として、まずは車内の熱を外に逃します。これをするかしないかで燃費が大きく変わります。その間、温度設定は「LO(最低温度)」にしておきます。
その後ある程度温度が涼しくなってきたら窓を閉め、内気循環に切り替えます。冷房は特に燃費に影響しますので、ぜひ試してみてください。
窓ガラスの曇りをとりたいときはA/Cボタンを押す
A/Cボタンは夏の使用がメインですが、実は冬でも使用する場面があります。それは、窓ガラスの曇りを取りたい時です。
車内が曇る原因は車内と車外の温度差が大きい時です。この温度差が、車内に結露を発生させる原因です。
結露がフロントガラスやリアガラスに付着すると視界が悪くなります。
この時、A/Cボタンをオンにしましょう。除湿機能を利用することで、車内の湿度が下がり、ガラスの曇りをとることができます。
冬場の運転で「ちょっと窓ガラスが曇ってきたかも」と感じる場合は、一時的にA/CスイッチをONにしましょう。
まとめ
今回は車のA/Cボタンについて紹介しました。
A/Cボタンは、カーエアコンの冷房・除湿を制御するためのスイッチです。燃費を気にする方は極力A/CボタンをOFFにすることで燃費が悪くなるのを抑えることができます。
また、A/Cボタンは夏だけでなく、冬の結露防止でも活躍します。
A/Cボタンの意味を正しく理解し、適切に使用することで、車に負担をかけず、燃費の悪化を防ぐことができます。