【車の排気量とは!?】排気量の意味や計算、自動車税などを紹介

排気量が大きいエンジンとは具体的にどういうエンジンなのでしょうか。

大きくパワフルなエンジンであることは間違いありませんが、排気量は大きければ良いというものでもありません。

今回は、車の排気量の意味や計算、自動車税について紹介します。

車の排気量とは?

車の排気量とは、燃焼に用いられるシリンダー容積の合計のことです。

一般的な車に搭載されているエンジンの内部は注射器のようなシリンダーとピストンで構成されており、一つもしくは複数のピストンが燃焼シリンダー内で上下動し、その動きを回転運動に変換してタイヤを回転させています。

シリンダー内でピストンが一番下まで下がった状態のシリンダー容積の合計がエンジンの総排気量になります。排気量の単位には、cc(シーシー)またはL(リットル)が用いられます。

排気量の調べ方

エンジンの排気量は車検証で確認することができます。また、自動車メーカーのカタログやホームページの「諸元表」にも記載されています。

一般的に「2,000cc」とされているエンジンでも、諸元表に記載される数値や実際の排気量は「1,986cc」のようにやや少ないのが一般的です。

排気量の計算方法

エンジンの総排気量は下記の方式で計算できます。

シリンダー内径面積×ピストン行程×気筒数

計算例
・シリンダー直径(内径):80.5mm
・ピストンストローク:97.6mm
・気筒数:4気筒
→40.25×40.25×3.14×97.6×4
 =1,985.963㎣≒1986cc

上記は現行ハリアーの排気量です。

排気量と馬力の関係は?

排気量が大きい車ほど多くの燃料を使用し、より多くの馬力を発生させることができます。馬力とはエンジンが発揮できる出力の単位で、1馬力は75kgの物体を1秒間に1m持ちあげる力に相当します。

ただし、馬力の算出にはエンジンの回転数も関わるため、排気量と馬力は直接変換できません。

排気量の大きい車の特徴

大型車になるほど大排気量エンジンが必要になります。普通車の中では、ミニバンやSUVなどは大きな排気量が必要となります。

排気量の大きい車のメリット

排気量が大きいほどより大きなトルクを発揮できるため、より優れた加速力を発揮します。また、エンジンの回転数を低く保ったままでも走行できるため、車内の静寂性が高いです。

排気量の大きい車のデメリット

排気量が大きいエンジンほど大量の燃料を消費し、より多くの排気ガスを排出するため環境汚染につながります。

また、気筒数が多い大排気量エンジンは、エンジン自体が大型化かつ複雑化するため、メンテナンス費用が高くなります。下でも紹介しますが、排気量が大きいほど自動車税も高くなります。

排気量の大きい車に向いている人

長距離運転や高速道路を運転する人にとっては、優れた加速性能や静寂性が備わった大排気量の車の方が快適に運転することができます。

また、大量の荷物を積載する場合や台車を牽引する場合も大排気量の車が適しています。

排気量の小さい車の特徴

排気量が小さな車の代表は、軽自動車やコンパクトカーです。最低限の乗員や荷物を載せた短距離の移動に適しています。

排気量の小さい車のメリット

少ない燃料で移動できるため環境に優しく、燃費性能に優れるのが最も大きなメリットです。また税金や維持費も安価に済みます。また、車体が小さいため、扱いやすく、狭い場所での運転に向いています。

排気量の小さい車のデメリット

排気量が小さいと加速性能が悪いため、急な上り坂では加速が悪いです。また、高速道路では高いエンジン回転数を維持する必要があるため、エンジンの音が大きくなり、車内の静寂性が悪いです。

排気量の小さい車に向いている人

普段、長距離を運転しない方や、車の維持費を抑えたい方に向いています。

排気量によって自動車税は決まる

排気量は車の維持費に大きく関わります。排気量が増えるほど税額が上がる自動車税と軽自動車税は注意が必要です。

自動車税と軽自動車税は毎年4月1日時点での車の所有者に課税される税金で、新車登録から13年が経過した車は環境に負荷をかけるものとして税額がおよそ20%増額されます。

軽自動車税

排気量660cc以下の軽自動車の自動車税は登録初年度によって一律7,200円または10,800円です。

排気量

2015年3月31日以前 2015年4月1日以降
660cc以下 7,200円 10,800円

普通自動車

排気量660cc超の車が普通自動車となり、自動車税は下記のように分けられます。また、車の初年度登録が2019年10日1日より前と後で、税金が異なります。

排気量

2019年9月30日以前 2019年10月1日以降

660cc超~1,000cc以下

29,500円 25,000円
1,000cc超~1,500cc以下 34,500円 30,500円
1,500cc超~2,000cc以下 39,500円 36,000円
2,000cc超~1,500cc以下 45,000円 43,500円
2,500cc超~3,000cc以下 51,000円 50,000円
3,000cc超~3,500cc以下 58,000円 57,000円
3,500cc超~4,000cc以下 66,500円 65,500円
4,000cc超~4,500cc以下 76,500円 75,500円
4,500cc超~6,000cc以下 88,000円 87,000円
6,000cc超 111,000円 111,000円

排気量によって自動車税の額が大きく変わってきますので、車を購入する際は注意してください。

おすすめ記事

「タイヤの買い替え目安はいつ?」 「実際の買い換えるタイミングは?」 「タイヤを長持ちさせる方法は?」 この記事はそんな疑問をお持ちの方に向けて書いています。 タイヤは消耗品であり、適度なタイミングで交換しないと、燃費の悪化やバース[…]

【車の排気量とは!?】排気量の意味や計算、自動車税などを紹介
最新情報をチェックしよう!