みなさんは車の「エンスト」をご存知でしょうか。
ミッション車(MT車)でよく起こる現象ですが、近年はMT車が減っているためエンストしている車をほとんど見なくなりました。
みなさんご存知だったでしょうか。MT車によく起こる現象ですが、実はAT車でもエンストが起きます。
今回はそんなエンストの意味や起こる要因、対象方法について見ていきます。
エンストとは?
まずはエンストの意味についてみていきます。
エンストは「エンジンストール」の略
エンストとは「エンジンストール」の略で、「車のエンジンが意図せずに停止した状態」を指します。「ストール(stall)」は失速、停止という意味です。
×:エンジンストップ
よく「エンスト」を「エンジンストップ」と認識されることもありますが、これは和製英語です。正しくは、エンジンストールです。
エンストはAT車でも起こる
エンストはクラッチを持つマニュアル(MT)車の現象と思われがちですが、オートマチック(AT)車でも起こります。そのためAT車所有の方も注意してください。
エンストが起こる原因
エンストにはいくつかの原因があります。
代表的なのが2つです。
- ミッション操作ミス
- ガス欠
MT車の操作ミスはよくあるエンストです。合わせてわかりやすいのはガソリンがなくなる(ガス欠)ことです。
これはメーターを目視することで確認できるので簡単に判断できます。
その他のエンスト原因は以下の通りです。
- プラグコードなどの点火系のトラブル
- 燃料ポンプ・フィルターなどの燃料系のトラブル
- 噴出パーツの故障
- バルブやセンサーの故障
- ゴム製パイプやホースにひび割れ
いずれも一般の人では分からないような原因でエンストします。ですのでエンストまずは前者の「ミッション操作ミス」と「ガス欠」を疑ってみてください。
MT車だけじゃない!AT車でもエンストする
上でも書きましたが、MT車だけでなくAT車もエンストします。そのためAT車所有の方も「エンスト」はどの車でも起こるということを覚えておいてください。
エンストした際の対処方法
続いてエンストした際の対処方法です。
まず大切なのは、もしエンストしても落ち着いて対処することです。
パニックになると二次災害が起きやすいです。なのでパニックにならないことが最も大切です。
停車中にエンストした場合
停車中に発生した場合はまずパーキングブレーキを確実にかけます。
その後、メーターを確認してください。警告灯が全て付いている場合はエンジンが止まっています。タコメーター(回転計)の針がゼロを指している場合も同様です。
エンジンが止まってもバッテリーには異常がなく、カーステレオは動作していることが多いです。
「エンスト」と分かったら、ハザードランプや三角表示板を使って周囲に危険を知られましょう。
落ち着いたら一度、エンジンを再始動してみます。もしエンジンがかからない場合はロードサービスなどに連絡しましょう。
走行中にエンストした場合
走行中にエンストが発生した場合は、迅速で適切な判断が必要です。
全力でブレーキを踏み続けてください。このとき、ブレーキを踏む方を絶対に緩めないでください。
正常に車が動いている時には、運転者が軽い力でブレーキをかけられるように補助するシステムが働いています。
しかし、エンジンが止まるとこのシステムがストップするため、ブレーキが非常に効きづらくなります。
また、一旦踏んだブレーキを緩めると、減速や停車がさらに難しくなるので、止まるまでずっと踏み続けることが大切です。
さらにハンドル操作にも影響が出ます。パワーステアリングと呼ばれる補助機構によっていつも軽く回せます。
しかしエンストすると重くなり、普段のような力ではハンドルは回りません。力が必要になることを覚えておいてください。
走行中のエンストでは、とにかくブレーキが先だと覚えておいてください。そのうえで車の速度や状況に余裕があるようでしたら、ハンドル操作を行い、停止させてください。
まとめ
今回は車のエンストについて見てきました。エンストはMT車・AT車関係なく起こる現象です。
近年は車の性能が向上し、エンストが少なくなってきましたが、ふとした瞬間に起こる可能性があります。
その際に慌てないためにもエンストした際の対象方法をしっかりと頭に入れておくようにしましょう。