「車のイヤな匂いってどうやって消すの?」
「匂いはどうして発生するの?」
「匂わないための対策は?」
本記事は、こんな疑問をお持ちの方に向けて書いています。
中古車を購入した時や、長期間車に乗っているときなど、車が臭いと感じることがありますよね。
車の中は密閉された空間なので、イヤな匂いがこもりやすいです。
多くの場合、車が臭う原因が分からなまま、とりあえず消臭剤や芳香剤で、イヤな匂いをごまかそうとします。
しかし、根本的な解決にはなりません。
そこで今回は、車匂う原因とイヤな匂いの消し方・予防を紹介していきます。
車のイヤな匂いを落としたい方は、ぜひ参考にしてください。
車が匂う原因とは?
中古車の場合、前のオーナーによるニオイが残っていることもあり、乗り始めは特に気になると思います。ニオイ対策を行なっていない中古業車もあり、購入者自身で対策が必要なケースがあります。
原因ごとに対処方法が異なるため、自身でニオイの原因を突き止めてください。
ニオイの原因は下記の6つが考えられます。
たばこの煙
車内のニオイの原因としてまず、たばこが挙げられます。たばこに含まれている「アンモニア」、「タール」、「アセトアルデヒド」などの成分がタバコ臭を放ちます。
たばこのニオイはシートやフロアマットなど布製品に染み込むだけでなく、窓ガラスなどにも付着してニオイを放ちます。そのため、車内でタバコを吸う時、窓を開けて換気をしても臭いは残ってしまいます。
さらに、エアコンのフィルターやダクトにニオイの原因物質が付着すると、エアコン稼働時に嫌なニオイが車内に広がってしまいます。掃除をしきれない場所まで臭いの原因が付着するため、長時間たばこのニオイが残ります。
エアコンのカビ
車内に充満するカビっぽいニオイは、エアコンによるカビが原因であると考えられます。例えば、夏場の暑い時に冷房をつけると、エアコンの内部に結露が発生します。
そして結露した部分にほこりがつき雑菌が繁殖して時間が経つとカビが発生します。エアコンをオンにした時の風が臭うのであれば、エアコンを疑ってみてください。
シートに染みついた臭い
シートに染みついた液体などもニオイの原因となります。汗、皮脂、嘔吐による吐しゃ物、飲みこぼし、食べこぼし、香水のような液体や細かい物質は染みつきやすいです。
特にファブリックシート(布地)のシートには液体が染み込みやすく、掃除しても完全にニオイの原因を取り除けないこともあります。
原因によりニオイのタイプは異なりますが、一部だけ臭うときは、シートに染みついたものが原因と考えらます。
ペットの毛や唾液のニオイ
ペットの毛に含まれた皮脂、汗、唾液、糞や尿がニオイの原因となります。動物の毛は抜けやすかったり細かかったりするため、掃除しづらい場所に入り込んでしまいます。
また、動物は全身から汗が出やすく、座席に直接座るだけでもニオイが染み込みやすいです。丸洗できるペット専用シートなどを設置して、座席に直接ニオイが移らない対策が必要です。
車内に持ち込んだ食べ物
車内で食事をしなくとも、購入した商品の袋から漏れ出たニオイが車に残ることがあります。臭いのある食品は袋の口をしっかり締めて、臭いが漏れない、汁がこぼれないようにするなど対策が必要です。
納豆、ピザマン、ニンニクなどは特に残りやすく、少し時間が経った後でもニオイが残っている場合があります。また、夏場は食べ物が腐りやすいので、ニオイが強い食べ物を車に乗せる時は、特に注意が必要です。
フロアマット
フロアマットも車内のニオイの原因の1つです。フロアマットの中でも特に布製のものは革底の水滴や泥汚れが付いた場合、ニオイが残りやすいです。
雨の日は、湿気と汚れでフロアマットの雑菌は繁殖しやすく、ニオイが発生する原因になります。ゴム製やプラスチック製のフロアマットにすると、布製に比べてニオイが発生しにくくなります。
泥のような目に見えた汚れの場合や、雨の翌日などは、ニオイ対策として定期的な掃除が必要です。フロアマットはそこまで高いものではないので、年に一度くらいのペースで変えてもいいかもしれません。
車のイヤな匂いの消し方5選!
ニオイを消す方法についてみていきます。原因不明でもできる限り対処することで、ニオイを軽減できる可能性があります。
方法としては下記の5つになります。
車内を換気する
食べ物や外気から入り込んだ、一時的な臭いは換気により十分改善できることが多いです。
効率よく換気する方法は以下の2つです。
- 4カ所窓を開ける(全開)
- エアコンで外気導入する(窓は閉める)
窓を全開にして換気することが、1番効率が良い空気の入れ替えです。運転する際に都度行うとかなり効果的です。
雨の日などで窓を開けられない場合は、窓を閉めたままエアコンの設定を外気導入にして換気するようにしてください。
ただし、トンネル内や車の交通量が多い場所での換気は車内に排気ガスのニオイが入るため、外気のニオイが気にならない場所で換気してください。
重曹を使って車内を掃除
重曹は「炭酸水素ナトリウム」と呼ばれる物質で、安価で便利な掃除アイテムです。重曹を使った掃除は、以下の手順で行います。
2、重曹を溶いた水を使って拭く
3、二度拭きする
バケツ1杯に対し重曹を大さじ1~2杯入れて、よくかき混ぜて水で雑巾を濡らし、固く絞って車内を拭きます。スプレータイプの重曹は、濡らして固く絞った雑巾に重曹スプレーをかけて、車内を清掃しましょう。
車内のシートや天井、ダッシュボード、窓などを拭くと、表面についた汚れや臭いの原因を軽減できます。重曹の注意点は、本革、ゴム、電子製品、そしてボディに使用してはいけないことです。
本革のシートやカーナビ、エアコン、ステレオといった機械傷つく恐れがあるため、重曹がかからないように気をつけながら掃除してください。重曹の白い粉が残る時は、二度拭きをして表面の粉を拭き取ってください。
また、布製のフロアマットも重曹で掃除・消臭できます。手順は以下の通りです。
2、フロアマットに重曹の粉を全体に振りまく
3、半日~1日放置する
4、掃除機で重曹を取り除く
布製のフロアマットは重曹水でじゃぶじゃぶと洗うのではなく、粉のままの重曹を振りまいて使ってください。泥汚れなどがついているときは、水を使って落とした後に天日干しをして、しっかり乾かします。
炭酸水素ナトリウムのみが入った商品は、車内だけでなく、お風呂やキッチンなどの水回りの掃除にも使えるため、常備しておくと便利です。
エアコンの掃除・フィルター掃除、交換
エアコンから出る風が臭うときは、内部にカビが発生している可能性が高く、エアコンのフィルター掃除または交換しましょう。
2、フィルターをはずす
3、交換の際は新しいものに取り替える、掃除の際は水洗いしてよく乾かす
新品のフィルターは、カー用品店などで2,000円前後で購入できます。車種名や型式(車検証に記載)を確認して、適合する商品を購入してください。
フィルターはほこりがついているため、やわらかいブラシなどで優しくほこりを取り除きます。水洗いをした後は、しっかりと乾かします。
生乾きはカビの原因となるため、天日干しでしっかり乾かしてください。フィルター掃除は年に1~2回が目安です。
カビ臭さを感じたときは、新品のものに交換しておいてください。グローブボックスの外し方がわからないなど不安なときは、無理せずディーラーやカー用品店に相談しましょう。
車用消臭スプレー・消臭剤を使う
下記のようなときは、消臭スプレーや消臭剤でニオイを取り除きましょう。
- 人を乗せる前に手っ取り早く消臭したいとき
- 時間がないとき
- 乗車前の習慣
このようなときは、消臭スプレーで臭いを気にならないようにしましょう。サッと消臭できるため、人を乗せる前に車内のニオイが気になるときにおすすめです。
消臭スプレーのなかでも抗菌仕様のものであれば、雑菌を防ぎやすくカビを抑制しやすいです。リーズナブルで、時間をかけずに消臭できいる商品がたくさんあるため、自分に合った商品を探してみてください。
消臭効果のある芳香剤を使う
車内でいい香りを楽しみつつ消臭したい方は、消臭効果のある芳香剤がおすすめです。芳香剤がなくならない限り、香りが続き消臭できます。
おもに、ダッシュボードなどに置いて使うものと、エアコンの吹き出し口に取り付けて使うものがあります。継続的に使えること、安価であることもメリットで、ドラッグストアやカー用品店など、さまざまな場所で購入できる手軽さも魅力の1つです。
車のイヤな匂いを予防するためのポイント
これから乗る車にニオイをつけず、誰が乗っても快適な空間にするにはどうすればよいでしょうか。ニオイがつく前の予防策を紹介します。
定期的に掃除をする
ニオイや汚れが目立たなくても、月に1回は掃除を心がけてください。荷物やフロアマットなどを出して、掃除機をかける、窓ガラス・ハンドル・シートなどを水拭きするなど、簡単な掃除だけで構いません。
ニオイの原因となるほこりや皮脂、髪の毛を掃除するだけでも、嫌なニオイを防ぎやすくなります。こまめに掃除することが大切です。
エアコン内の湿気を除去する
エアコンのカビによるニオイを防ぐためには、エアコンの湿気を取り除きましょう。エアコンを使ったとき、エンジンを切る前10分ほど送風モード(A/Cボタン)にします。
送風モードにすることで、エアコン内部に風を送り湿気を軽減できます。特に夏場はエアコン内部に結露ができやすいため、こまめに送風モードにしてください。
車内は禁煙・飲食禁止にする
これは人それぞれですが、禁煙、飲食禁止、ニオイのもととなるものを車内に持ち運ばないことを徹底することで、ニオイの原因を根本からなくすことができます。
たばこは車外で吸うことを気をつけると車内のニオイは全然違います。特に喫煙車は、禁煙車と比べて買取価格に差が出るため、現在の車を売却、下取りに出す予定がある方は注意しましょう。
イヤな匂いが取れないときは業者に依頼!
消臭の方法を実践しても効果が出ないときは、カー用品店や車内クリーニング専門店に消臭や清掃の依頼するのも1つの手です。
車内全体をクリーニングすると高額になりますが、ニオイの原因となる部分だけを清掃することも業者によっては可能です。
消臭する場所や車のタイプなど、会社ごとに料金形態が異なります。
近くにあるカー用品店で対応しているか、専門店があるかなど、事前に調査しておくといいかもしれません。
まとめ
夏場の汗、ペット、子ども、雨の湿気や泥など、完璧に臭いのもとを断ち切ることはできませんが、極力ニオイのもとを持ち込まない、取り除くことが大切です。
そして、こまめな掃除がとても重要になってきます。ニオイが原因でドライブが楽しめないのは、非常に残念です。
ストレスなく快適に運転するためにも、嫌なニオイを消すこと、新たなニオイの原因をつくらないことを心掛けてみてください。