ハリアーの購入を検討する際、ガソリン車とハイブリッド車どちらにしようかほとんどの方が迷うのではないでしょうか。
「ハイブリッド車の方がかなり高額なので、ガソリン代だけではペイできない」という話もよく聞きます。
実際はどちらがお得なのでしょうか。
今回は、実際に下記の条件を設定してどちらが得なのか検証してみました。
- Gグレード
- 2WD
- オプション:なし
- 年間の走行距離:10,000km
- レギュラーガソリン価格:165円/L
- 新車一括購入
- 5年後売却
今回は5年でハリアーを売りに出す前提で、車の売却金額も踏まえて算出していきます。
また、ハリアーを購入予定の方は「【ハリアーの目標値引き額は60万円!】ハリアーの値引き相場と交渉術を徹底解説!」の記事も参考にしてください。
ハリアーはガソリンとハイブリッドどっち?
結論は以下の通りです。
ハリアーのハイブリッドシステムと特徴
出典:ハリアーホームページ
まずは、ハリアーのハイブリッドシステムについて少し紹介します。
ハリアーには、ハイブリッドシステムとして、「2.5Lダイナミックフォースエンジン」とモーターを組み合わせたパワーユニットが搭載されています。
小型・軽量・効率化されたシステムで、動力性能は高く、燃費が従来に比べて良くなっているのが特徴です。
路面状況や走行状況に応じ、前後輪のトルク配分を100:0〜20:80まで連続的に可変させることが可能です。
発進時や悪路走行時は自動で4WDに切り替わり、駆動力や走行安定性を高める一方で、通常走行時や減速時は2WDで走行し、燃費を向上させます。
それでは実際にシミュレーションに入っていきます。
ハリアーの車両価格
出典:ハリアーホームページ
ハリアーの車両本体価格です。
「ガソリン車」と「ハイブリッド車」それぞれで見てきます。
ガソリン車
ハイブリッド車
今回は、「Gグレード、2WD」ですので、
・ハイブリッド車:4,000,000円
→差額:+590,000円
この時点で価格差が590,000円です。
ハリアーの乗り出し価格
次にハリアーの乗り出し価格です。
2022年6月現在購入しようとすると、下記の「税金・諸経費」がかかります。
今回、販売諸費用は「車店頭受取」、「安心パック:なし」でこの金額になりました。
ハイブリッド車の場合、エコカー減税の対象となり、諸費用がガソリン車よりも安くなります。
ですので、「税金・諸経費」の差が127,900円あります。
これらと車両本体価格を足し合わせると下記になります。
乗り出し価格で、「ガソリン車」と「ハイブリッド車」の金額差は462,100円です。
ここからは維持費(ランニングコスト)を見ていきます。
ハリアーの維持費
年間維持費は主に下記の費用が発生します。
- ガソリン代
- 自動車税
- 車検費用
- 任意保険料
これらを順に見ていきます。
この中でガソリン車とハイブリッド車で金額差が出るのが、「ガソリン代」、「自動車税」、「車検」です。
ハリアーのガソリン代
まず、ガソリン代についてです。
年間走行距離を10,000kmとし、5年間走行すると、合計50,000km走行します。
また、レギュラーガソリン価格:165円/Lとします。
燃費はカタログ燃費ではなく、より具体的な実燃費で見ていきます。
実燃費は「e燃費」さんを参考に算出します。
- ガソリン車:12.68km/L
- ハイブリッド車:18.39km/L
→【ハリアーの実燃費はかなり良い!】燃費性能や実燃費、ライバル車との燃費比較!
ガソリン代の計算方法は下記のようになります。
これらを計算すると、
5年間のガソリン代の金額差は202,017円になります。
ハリアーの自動車税
次に毎年支払う自動車税ですが、「ガソリン車」と「ハイブリッド車」で金額が異なります。
ハリアーに課せられる自動車税は、ガソリン車とハイブリッド車で異なり、それぞれの排気量が、
・ガソリン車:1,986cc
・ハイブリッド車:2,487cc
ですので、
・ハイブリッド車:43,500円
となります。
自動車税は、排気量ごとに税額が異なります。
排気量ごとの自動車税額は下記のとおりです。
「ガソリン車」は年間36,000円で5年乗ると、4回払う必要があるので、合計:144,000円。
「ハイブリッド車」は2年目がエコカー減税で11,000円となり、3年目から43,500となり、これを3回払うので、合計:141,500円。
5年間の金額差は2,500円です。
ハリアーの車検費用
車検費用ですが、違いが出るのは車検の中に含まれる「自動車重量税」です。
「自動車重量税」がハイブリッド車は減税されます。
「ガソリン車」が32,800円、「ハイブリッド車」が20,000円になります。
車検は3年目の1回のみなので、金額差は12,800円になります。
また、つじつまを合わせるため、1回の車検代を「ガソリン車」:132,000円、「ハイブリッド車」:120,000円とします。
ハリアーの任意保険料
「ガソリン車」と「ハイブリッド車」で金額差は基本的ありません。
ですが、費用として年間:50,000円、5年で250,000円としておきます。
5年間の維持費をまとめます。
トータル金額差が217,317円になりました。
また、年間維持費については下記の記事にありますので、ぜひ参考にしてみてください。
→【ハリアーの維持費は年間30万円!】車検・保険など必要な費用を徹底解説!
ハリアーの売却価格
最後にハリアーの売却価格についてです。
「ガソリン車」と「ハイブリッド車」で価格差がありますので、確認していきます。
また、現行のハリアーは発売してまだ2年ほどしか経っていません。
ですので、まずは今回は現在の買取価格を確認します。
- ガソリン車:2,548,000円
- ハイブリッド車:2,912,000円
「ガソリン車」と「ハイブリッド車」の差額が364,000円でした。
あわせて、残クレのシミュレーションでは、5年後の下取り金額が、
- ガソリン車:1,466,300円
- ハイブリッド車:1,720,000円
となり、金額差は253,700円になります。
5年後ですので分かりませんが、おそらく「ガソリン車」と「ハイブリッド車」の金額差は25~30万円になると予想できます。
今回は差額の少ない残クレのシミュレーションとして考えます。
ハリアーはハイブリッド車の方がお得!
これまで見てきた費用を全て考慮し、「ガソリン車」と「ハイブリッド車」で必要な費用を計算します。
計算方法は下記になります。
5年間で必要な費用ですが、「ガソリン車」が3,353,270円、「ハイブリッド車」が3,344,353円でした。
車両本体の価格差が、59万円ありますが、「税金・諸費用」、「5年間の維持費」、「買取価格」を差し引くと最終的に「ハイブリッド車」の方が、8,917円お得になります。
また今回は、「ハイブリッド車」の買取額を低く予想していますので、おそらくこの金額差よりも大きくなると考えられます。
ただし、年間走行距離:10,000kmとしているので、年間:10,000km以下の方は、ここまで金額差を縮めることはできません。
反対に年間:10,000km以上乗る方は「ハイブリッド車」の方がお得になります。
ガソリンとハイブリッドのリセール
最後にハリアーのリセールについて「ガソリン」と「ハイブリッド」それぞれ紹介します。
ハリアーのリセール(残価率)は以下の通りです。
経過年数/年式 |
残価率/買取額 |
残価率/買取額 |
当年/R4年 |
99% 372万円 |
98% 444万円 |
R2/6:80系にフルモデルチェンジ |
||
3年落ち/R1年 60系後期 |
85% 309万円 |
91% 396万円 |
5年落ち/H29年 60系後期 |
69% 253万円 |
63% |
H29/6:60系後期にマイナーチェンジ |
||
7年落ち/H27年 60系前期 |
62% 190万円 |
53% 213万円 |
H25/12:60系にフルモデルチェンジ | ||
10年落ち/H24年 30系前期 |
29% 82万円 |
21% 102万円 |
※平均買取額は全グレード平均
ハリアーのリセールについて詳しくは「【ハリアーのリセールバリューは非常に高い!!】グレード別で調査/競合SUVのリセールも紹介」の記事で解説しています。
まとめ
出典:ハリアーホームページ
- 5年間乗る場合の費用は「ハイブリッド車」の方がお得
- 年間10,000km以下乗る方は「ガソリン車」の方がお得になる場合もある
今回はハリアーの「ガソリン車」と「ハイブリッド車」の費用について見てきました。
結果的に「ハイブリッド車」の方がほんの少しだけお得になりましたが、個人的にはもう少し得するような感じがします。
ただし、これはあくまで、5年で車を売却する場合のシミュレーションです。
20年くらい長期で車を乗り続ける場合は、「ガソリン車」とハイブリッド車で価格差がでませんので、単純にガソリン代で算出する必要があります。
また、ハリアーは「ガソリン車」と「ハイブリッド車」で乗り心地や走行性に違いがありますので、実際に選ぶ際は金額だけでなく、そういった点も考慮しながら検討してみてください。